忘却の旋律
この話を単純に「セカイ系」の枠に落とし込むのも良くないと思った。ソロとボッカの対立軸は「シャカイ⇔セカイ」だけではなくて「オンナノコ⇔女の子」もあるわけで。ソロの「シャカイ―オンナノコ」の同盟というのはシャカイ系とセカイ系が後ろで手を結んだもっとも説教臭いパターンであり、究極の「セカイ系」であるといえる。しかし、ボッカはそれへの対極に位置する。「実在する女の子のためにシャカイと戦う」というのはまさしくシャカイ系的行為であって、そう考えるとこの話はシンジ君的「ボクはここにいていいんだ!」ではなくて、伊集院光的「大丈夫です!」「マニアはいます!」として読むべきなのではないだろうか。
だから、あのラストを「ボッカが黒船になった」と読むべきではない。隣に小夜子がいるのといないのとでは話が全然違うわけで。