http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/11/09/990906i.htm
国旗・国歌の尊重に関して、「国際マナー」を声高に主張する人間は、こういう資料を読んでから言っているのだろうか。なるほど、確かに国旗の尊重は「国際マナー」であるかもしれない。しかし、学校の入学式・卒業式で国旗を掲げ、国歌を歌うのは、先進国の基準からすればむしろ特異*1なことであるだろう。ちなみに、中国や韓国では入学式・卒業式ともに国旗を掲げ、国歌を歌うようだ。日本の右翼が唱える「国際基準」とは、日本を中国や韓国並みにするということなのだろうか。これは素晴らしい「アジア主義」ですね!
そういえばドイツに住んでいた頃、妹の小学校の入学式に興味本位でついていったことがあった。細かい内容は忘れてしまったが、とにかく校長先生(だと思う)からの短い挨拶があって、みんなで歌(童謡?)を歌って……それで終わり。あとはクラス別に教室に入って、親兄弟はシャットアウト。最後までドイツ国歌が演奏されることはなかったし、式典が行われた講堂はまるで何かのパーティのようにカラフルに飾りつけられていたが、ドイツ国旗の姿は影も形も見当たらなかった。*2
案外ドイツ人は自国の国歌を歌えない人間が多いんじゃなかろうか。確かにドイツのサッカー選手がドイツ国歌を歌っているシーンなんて見たことが無いぞ。フェラー前監督が歌ってたきもするが。イタリアもそうらしい。ていうか「マメーリ賛歌」はテンポが難しいので、練習しないと歌えないだろう。
あと、共和制(独仏伊)と君主制(英)で、国旗国歌の取り扱いが微妙に異なるのも面白い。共和主義の象徴として公民の授業で教えている国と、あくまで王家の旗・歌として認識している国の差。
結局、国旗国歌に対する態度は一律に決まるものではなく、文脈によって異なるものなのだろうな。

*1:アメリカってすごいと思う。いろんな意味で。

*2:ハンブルグ州の州旗を見たような気もするが、よくよく考えてみればあの小学校はシュレスヴィヒ・ホルスタイン州立のはずなので、多分僕の捏造記憶だろう。