東工大に行ったよー

お山の上にあるんだねー
とっても広かったよー
帰りに食べたカレー屋さんおいしかったー
帰ったらなんかあがってた。
http://www.hirokiazuma.com/archives/000470.html
いや、困った。
そもそも

http://www.hirokiazuma.com/archives/000465.html
文字情報ばかりといえば、はてなブログでは、ぼくが公認してもいない速記の断片的引用ばかりがコピーされ「東浩紀、許さん!」とか言われているらしいのだけど、上記のように、ぼくからすればそれは授業の内容についても僕の立場についても明らかに誤解している。そもそも、そんなに真実が大事だと思うのならば、そのかたがたは実際にぼくの授業に来て質問したらいいのではないでしょうか。

というのがあります。ぼくはネットで東さんの南京発言を批判していたので、この「そのかたがた」にはぼくも含まれると解釈しました。これは当然の解釈だと思うし、むしろ含まれないというほうがおかしいでしょう。でもぼくは金曜日は用事もあるし、そもそも授業の内容についても彼の立場についても(今でも)100%誤解していないと思っているので、普通に行きませんでした。そうしたら次の日

http://www.hirokiazuma.com/archives/000466.html
結局、東工大の授業に歴史認識問題を問いただす学生などだれひとり現れず、それどころか先週はいたゼロアカ生さえすっかり消え、いささか拍子抜けした東浩紀です。

というのがあがっていて、速記者によれば彼は

http://d.hatena.ne.jp/nitar/20081205/p1
ブログを見てもぐっている人居る?
…居ない
なら構いません

と言ったらしいということでした。
これは困ったと思いました。なぜなら東さんはネットでこの話題が続く限り、ネットで東さんを批判している人を「結局授業に来なかった」ということで誹謗するに違いないと思ったからです。まあそれはそれで無視してもよかったのですが、でもそういう非本質的な誹謗でこの問題が盛り上がるのは不毛だと思ったし、速記者によれば

http://d.hatena.ne.jp/nitar/20081128/p1
南京大虐殺の発言でねちねちと批判されている
ぜんぜんわかっていない
説得する気すらなくなる

http://d.hatena.ne.jp/nitar/20081205/p1
高橋哲哉さんの話もほとんどしたことがない
面倒だから
南京とか何とか書いたらはてなサヨクが知りもしないでばーっと書いたように、
彼らは党派性でうごいている
友とか敵
話を聞いてくれない
面倒だから相手にしたくない
僕は高橋さんの本もほとんど読んでる
少しはみなさん勉強したほうがいいと思ってしまった

などと彼は発言しているらしい。
たとえば東さんがネット上の批判をいろいろ読んだうえでの発言ならばいいんですけど、東さんはネットを見ていないらしいので「はてなサヨクが知りもしないでばーっと書いた」というのははてサの文章を知りもしないで言っているわけです。それは十分誹謗中傷に値するのではないでしょうか?まあ、ぼくは心が広いので怒ったりしないけど。もちろん経験的な判断かもしれませんが、少なくともぼくは『歴史/修正主義』なんてとっくに読んでいるし、高橋さんの授業にも出たので本もそれなりには読みました。たぶんid:Apemanさんなども、『歴史/修正主義』については既読だと思います。あ、なるほど。ぼくは東さんを誤解していないけど東さんがはてサを誤解しているな、と思ったので、この「挑発」に乗ることにしました。*1ちなみにこの判断は個人的なものであって、まあ友人のYさんとは「明日どうする?」みたいな話を前日の夜にしていましたが*2少なくともid:toledさんのエントリによって共謀して押しかけたという事実はありません。toledさんとは駅のトイレで偶然(←マジで)会ったので一緒に行きました。
もちろん「挑発」に乗るからといって、モンスターシュトゥーデントになって授業妨害とかそういうのは大人なのでやらないで、普通にモグリ(当時においては東さんがモグリを許可しているのは公然の事実だったし、「ブログ見て来た人いる?」って言ってるし、そもそもモグリを前提にしないなら「質問に来ればいい」の意味がわかりません。)として堂々と入っていって、普通に授業を聞いて適宜質問をするつもりだったのですが、まあその前に止められてしまったということです。
http://d.hatena.ne.jp/toled/20081213/p1
↑とても面白いのでみんな読みましょう。
そもそも「南京発言について誤解がありますから、来れる人は来て質問してください」ではなく、あのような挑発的な書き方をした人の授業に出るのに

いちおうぼくとしては、彼らの振るまいが不愉快なことは事実で、その点についての最低限の問いただしを、彼らが誠意をもって聞いてくれれば教室に入れるつもりでした。

なんて誠意を要求される筋合いはないし*3、ネットでの行為が敵対性むき出しというならじゃあネットで公開されるとわかっていて授業で「はてなサヨク」を誹謗中傷したお前はどうなんだという話だし、そもそもあの状況で一番敵対性をむき出しにしていたのは一人で一気にまくしたてたあげくこっちの話を聞く体勢がまったく無かったほかならぬ東さんなので*4、誠意なんて見せる余地もなかったのですが。
そもそも、東さんと議論することでこの南京問題がはてサの満足のいくように解決すると思っていた人は誰もいないし、従って平身低頭で授業を聞かせて「いただく」必要はまったくありませんでした。でもまあ授業を聞いてそこで有益な議論ができればそれはそれでみんなに得るものがあるはずなので、できれば入れて欲しいとは思いましたけど。なので、事前に連絡するとかもっと礼をつくした「やり方」をすればよかったのにというのはどうでもいいです。
さらに言えば、講義のテーマ自体を問題にした人もいませんでした。ただ東さんが指定したのはその講義なので行っただけです。
まあぼくは誠意は特に見せてなかったんですけど、何回か面識があるし東さんの本も読んでいることを知っているという理由で入ることを許可されたわけですが*5、toledさんを置いて入るのは明らかに人として間違っているので入りませんでした。

*1:これは自意識過剰ではないかという問題があります。でも、ブログで数回にわたって言及し、授業でもかなり頻繁にこの話題を持ち出すということについては、普通「関心がもてないひと」という言い訳はできないはずです。

*2:誘いあわせで授業に出るというのは、ふつうは共謀とはよばないはずです。

*3:でも別に揉め事を起こすつもりはありませんでした。もめたのは彼が入場者規制をやったからです。

*4:これは客観的に見てもそうだと思います。東さんは誰が見てもそうわかるほど最初からキレていました。

*5:だから、誠意などという新たなキーワードが登場して驚いています。許可する/許可しない基準は、いったいいくつあったのでしょうか。