目的外利用なるもの/連帯の可能性

http://d.hatena.ne.jp/Romance/20080830#p1
ごく簡単に。
図書館の目的外利用であるからホームレスは排除されて当然だという意見があるが、まったく賛同できない。
ある施設の利用目的があらかじめさだめられていたからといって、事実として我々がその施設を他の目的に利用できなくなるわけでは無い。そして、もしその「他の目的」が生存に関する目的であれば、それは本来の目的以上に優先して認められるべきだ。ホームレスがたとえば図書館の椅子で寝ていたとしても、彼らはそもそも安全に眠れる場所から排除されているのだから、図書館の椅子で眠ることは生存のために必要な行為である。
それでもなお図書館の目的外利用を問題にするのならば、それはつまりホームレスの問題自体を焦点化することに他ならない。実際、上の記事のブクマコメントでも、ホームレス問題が本質的問題なのではという指摘が多くある。まったく賛成である。図書館でホームレスの福祉をやるべきかどうかは本質的ではない。そもそもホームレス自体が日本国憲法に照らしてもあってはならない社会問題であることは明白なのである。
ならば、一緒に考えていこう。大まかに言えば、まず根本的に福祉予算が足りていないという問題。それから、(非正規雇用の問題と同様に)ホームレスにおける「五重の排除」の問題。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B9%AF%E6%B5%85%E8%AA%A0
まず我々がこのような問題を直視して取り組み始めて、そのときにようやくホームレスによる図書館の目的外利用を問題化できるのである。