正しい左翼なるものについて

いやその、確かに実践の問題については、左翼としては常に再び問われ続けなければいけない問題であり、やらない理由を持ち出して正当化することは出来ないだろうとも思いますが、少なくとも「貧困を問題にしたければまずお前が全財産寄付して」式の――プリミティヴというか幼稚な――シニズムは、中学生までで卒業したいものです。
関係あるかどうかわからないんですけど、ぼくはよくはてブに「内容は支持できるがふざけてるのが残念」みたいなことを書かれます。確かに意図的にふざけることもあるんですけど、たまにふざけてるっていうけど自分ではどこがどうふざけてるのか分からないこともあったりして、なんか自然にふざけてしまうみたいなので、その、諦めてください。
諦めてくださいというのも不誠実な感じですけど、「ふざけてるのが残念」の裏に、正しい左翼像みたいなものがあるのが見えて、それに従うのも気に食わないのです。左翼は誠実に、真摯に、お前の真摯な態度はむかつくほどだぜぐらい真摯に訴え続けないと、俺に人生を考えさせることは出来ないよというわけです。
わからなくはないんですけど、理屈としてはおかしい話です。ある問題に対して面白おかしく関わることと、その関わり方が本気であるかどうかはけしてトレードオフでは無いはずです。でも、たとえばサウンドデモとか「素人の乱」みたいなものが受けいられない人に理由を聞くと、「あれは運動と呼べるのか」といったものが多い。つまり、楽しい運動*1は運動ではないというわけです。
なんかなー。書き方はふざけていても書いてる内容は全部大マジなのに!
そこで問題になるのが運動論なんでしょうけど、じゃあお前ら既存のくそまじめな運動に共感してたかというとそうでもないわけでしょ?結局、お前の道徳的潔癖症の問題ちゃうんかと超言いたい。
くそまじめは偽善と言われます。面白おかしいのは不誠実と言われます。確かに偽善や不誠実の問題は問い直されるべきなんでしょうけど、内容に関わらない断定は十中八九道徳的潔癖症の問題であったりするので、まあ、そんな勝手にハードル上げられても困ります*2、としか言えないのですよね。結局。
というわけで、これからもふざけます*3
(追記)
おっと、トラバしておかないと、経営学者様に怒られてしまうわ。
http://d.hatena.ne.jp/HALTAN/20080806/p1

*1:あらかじめ言っておくと、楽しければなんでもいいとは全く思ってなくて、その点でちょっと「素人の乱」の松本さんの「面白いことをやっているだけ」という言い方に違和感を感じなくもないです。

*2:ああ、難しいこと考えずにどにかく行動あるべき!とも思いませんよ。念為

*3:いや、もちろんふざけてないエントリいっぱいあるのですが、そのようなエントリにはブクマがあまりつかないので下に埋もれているだけだと思います。