12.4 黒い彗星★国際連帯声明への連帯

http://d.hatena.ne.jp/free_antifa/20110109/1294546371

 私たち「12.4黒い彗星★救援会」は、2010年12月4日、渋谷駅近くの路上で起こった事件について、世界中の差別と闘う人々に訴えます。
 

 日本人レイシストによる民族差別デモに単身抗議した「黒い彗星」こと崔檀悦(チェ・ダンヨル)は、レイシストたちに集団暴行を受け、全治3週間の大けがを負いました。にもかかわらず、警察は、暴行の加害者を放免し、暴行の被害者であるかれを「暴行容疑」で逮捕したのです。
 
 かれは、横断幕を掲げるという非暴力抗議行動をしただけにすぎません(現場映像は以下)。いえ、横断幕には、重大なメッセージが含まれていました。

http://www.youtube.com/watch?v=qvdXPdxFjt8

かれは暴力をふるってなどいません。むしろレイシストたちが一斉にかれに襲いかかり、集団で殴る蹴るの暴行を加えたのです。多くの警察官がそれを見ていました。にもかかわらず、渋谷署はかれを逮捕し、指紋を採取し、必要な医療措置を受けさせませんでした。その上、暴行加害者を充分に調べることなく帰宅させました。
 
 幸い、かれは約50時間の留置のあと釈放されました。しかし、今回の事件は、日本社会と日本行政の腐敗・堕落を明らかにしました。現在の日本では、人間を不当に貶める差別表現が容認され、さらには、差別する者たちのおぞましい集団的暴力が容認されてしまっているのです。
 
 かれは、横断幕に次のようなメッセージを記しました。

対話に来ました


民族教育の権利を守るぞ!!


阪神教育闘争の精神を受け継ぐぞ!


祖国統一! 우리는하나 ANTIFA黒い彗星☆

 
 黒い彗星は、日本に生まれ、13才まで大韓民国で育ち、それ以降ふたたび日本で暮らしてきました。その日本は、かつて朝鮮半島大韓帝国)を侵略/植民地化し、同化教育を強制しました。名前を奪い、言葉を奪いました。1945年の第二次世界大戦での敗戦後も、日本国内の朝鮮人・韓国人や他の外国人たちが有する民族教育の正当な権利を侵害してきました。そうした抑圧に対する抵抗の象徴の一つが、1948年朝鮮学校閉鎖令への反対運動である「阪神教育闘争」です。
 
 しかし日本政府は、そうした負の歴史を反省し清算するどころか、朝鮮半島分断に加担し続けています。朝鮮戦争アメリカ合衆国側として参加。現在にいたっても、アメリカ同盟国として、朝鮮半島の平和に軍事的脅威を与えています。その中でさらなる差別として、2010年には、「高校無償化」政策から朝鮮学校を排除しました。それは、朝鮮民主主義人民共和国への不当な制裁政治の一環として実行されました。同時に、継続する植民地主義在日朝鮮人弾圧であり、決して許されてはならないものです。
  
 かれは、これまでもずっと、こうした差別に反対してきました。朝鮮人差別のみならず、日本に暮らすすべての外国人への差別に反対してきました。地道に署名活動をし、平和的なデモに参加し、時には自ら組織し、インターネット上で排外主義に反対するネットワークづくりを行なっています。かれの支持者には同胞、そして排外主義に反対する日本人、なかには右派ナショナリストもいます。排外主義に反対する一翼をかれは担い続けてきたのです。12.4の非暴力直接行動は、突発的な思いつきでも気まぐれでもなく、反排外主義や朝鮮学校に対する差別に対抗する地道な運動への参加(コミットメント)という文脈に位置づけられなければなりません。
 
 今回、かれが単身抗議したレイシストのデモは、ちょうど1年前の2010年12月4日に、京都朝鮮第一初級学校におしかけ、子どもたちに「(共和国の)スパイの子」「日本から出ていけ」と罵声を浴びせるという悪質な差別事件を起こした団体とそのシンパによるものでした。そのレイシストたちに抗議し袋だたきにされたかれを、警察は不当にも逮捕し、東京地検は起訴はしなかったものの、曖昧な処分をくだしました。つまり、決定にあたり、日本の法制度によれば当然なされてしかるべき「嫌疑なし」という説明をしないことを選んだのです。
 
 私たちはこうした現実に失望するとともに、大きな危機感を抱いています。私たちは、決してかれを孤立させてはなりません。この事件によって、コリアの一員であり世界の一員であるとともに日本社会の一員であるかれが、社会的・経済的・政治的不利益を被ることがあってはなりません。
 
 私たちはかれの友人として、かれの同志として、不当な差別と暴力を許さない、けっして容認しないという決意をあらたにし、世界中の反排外、民族差別反対を担う人々にこの問題を訴えます。私は、黒い彗星に連帯します。私たちは、黒い彗星に連帯します。私は黒い彗星です。黒い彗星への日本社会における社会的制裁は、釈放後も継続しています。これは不当なことです。もし黒い彗星への攻撃がこれからも続くのであれば、どうか、私を宛先に加えてください。


 何度でもくりかえし訴えます。


 私たちは絶対に差別を許さない。


 私たちの闘いは、これからだ。


2011年1月9日
署名:「12.4 黒い彗星★救援会」「新たに署名してくださる人々のための余白」


 追記
 この声明への連帯表明を全人民に呼びかけます。拡散、翻訳を歓迎します。ガザで、ピョンヤンで、カイロで、ニューデリーで、チアパスで、京都で、サンフランシスコで、済州島で、ブザンソンで、シベリアで、ハバナで、鶴橋で、エルサレムで、香港で、ケープタウンで、ベルリンで、ビエンチャンで、バスクで、ソウルで、ヤウンデで、テヘランで、サンフランシスコで、アクラで、アテネで、北京で、リュブリャナで、広島で、その他のあらゆる場所で話題となることを希望します。また、世界史における出来事として「渋谷12.4」を記憶することを呼びかけます。

わたしも連帯します。

南京事件と軍事のコスト

南京大虐殺における殺戮の簡略な分類
http://d.hatena.ne.jp/D_Amon/20110103/p1

■新たな「解釈否定論」?(補足;解釈否定派の「倒錯」について)
http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20110105/p1

 一連の議論を読んで、奇しくもちょうど一年前に書いた次のような記事を思い出しました。

■軍事のコスト
http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20100105/p1

ここで簡単に論じたのは、倫理的価値を軍事的合理性よりも優位におくことによって「軍事のコスト」を上昇させ、戦争の発生を抑止することが可能なはずである、ということです。そのような価値の序列をわれわれが共有していくためには、未来に起こりううる戦争だけでなく、過去に起こった戦争についても、その視点においてまなざされるべきなのです。
 亜門さんや青狐さんが論じているように、南京事件における「便衣兵狩り」は当時においても非合法であったし、許されざるものであったことは明白です。しかし、たとえ私たちが国際法に明るくなかったとしても、逃げた兵士を民間人もろとも区別せずに片っ端から捕まえて無裁判で殺していったという事実に対しては、直観的にいって虐殺と呼ぶしかないでしょう。よく知られているように、南京で便衣兵戦術が取られていたという記録はありません。しかし、たとえ便衣兵戦術が取られておりそれによって日本軍の安全保障や作戦に重大な影響を及ぼしていたとしても、「軍事的合理性」によって、軍民関係なく手当たり次第つかまえて殺すということについては、われわれは許してはなりません。青狐さんが強く主張するように、日本軍が侵略者であったという事実は重いのであり、その事実の前では、たとえどのような軍事的必然性があったとしても、そのなかで取られた日本軍による非人道的な行為については、道義的責任があることをはっきりと認識すべきであって、これを自覚していれば不毛な南京論争の7割がたはしなくてすむと思うのですが*1
 
 
<関連>

*1:もちろん、軍人あるいは軍事的オプションを問題解決の手段としてとっておきたい人にとっては、あまり喜ばしくない前提かもしれませんが。

東京都表現規制問題をめぐる一連の出来事についての共同声明(転載可)


参考
「東京都青少年健全育成条例改正案に反対する緊急ネットワーク」と昼間氏らへんの対立(Togetter - amamako氏のまとめ)
mukofungoj c^iuloke
よねざわいずみ (yonezawaizumi) on Twitter




 12月15日、「東京都青少年健全育成条例改正案」が東京都議会で可決され、マンガ・アニメへの表現規制がいっそう厳しくなることになりました。これについて、わたしたちにはいくつかの言うべきことがあります。



1.

 制定の過程で石原都知事は、同性愛者について「どこかやっぱり足りない感じがする。遺伝とかのせいでしょう。マイノリティーで気の毒ですよ」という発言を行いました。石原都知事の差別的発言は今に始まったことではありません。しかし、この発言がセクシャルマイノリティへの重大なヘイトスピーチであることに変わりは無く、わたしたちは市民のひとりひとりとして、断固として抗議したいとおもいます。



2.

 表現規制の問題については、様々な議論があります。表現の自由、性差別、レイシズムなど、問題はいろいろあるでしょう。しかしひとつだけ言えることがあります。表現の問題を市場の自由に丸投げしてしまうことは、資本主義経済や様々な権力関係による規制を追認するということであり、不公正なものになりうるということです。どのような規制が望ましいかはともかく、いずれにせよ表現規制は市民の責任において、しっかり話し合って決めるものでなければなりません。
 一方で今回の都条例は性暴力や差別表現の規制ではありません。確かに賛成派はそれを意図していると主張していますが、じっさいは保守的な性規範の押し付けが意図されているにすぎず、それ自体ある種の性暴力・性差別を内包しているものです。このことは石原都知事ヘイトスピーチにも象徴的にあらわれていると言えるでしょう。わたしたちは表現規制への賛否を別にして、この改正に対して反対を表明します。



3.

 他方で、わたしたちは最近都条例反対派のなかで行われたいくつかの騒動に対しても問題視しています。
 今回、都条例に「反対」した団体・個人はさまざまですが、そのひとつに過ぎない昼間たかし山本夜羽音の縄張り意識から、特定の団体・個人への攻撃が行われました。
 そもそも「東京都青少年健全育成条例改正に反対する女性表現者の会(現:東京都青少年健全育成条例改正に反対する緊急ネットワーク)」*1昼間たかし一派とは、その目標からして異なっています。前者は女性やセクシャルマイノリティの権利を獲得する運動の一環として今回の条例に反対しています。しかし後者については、そのような意識があるとはとうてい思えません。後者は何らかの内輪意識を前提としてバッシングしているようですが、このような深刻な距離があることを考えると奇妙なことです。
 また、山本夜羽音は、今回は「創作物の」表現の自由という観点からしか発言しないと明言しており、それはつまり自分たちの「自由な表現」のコストをだれがどう負担させられることになるのか、またそこに不公正・不公平が生じるときにどう是正していくのか、といった問題意識を「今回は」考えないということになります。しかし、そうした問題意識を戦略的に考える/考えない、という選択が可能である時点で、「自由な表現」のコスト負担を比較的強いられないような、特権的な立場に依存した傲慢な態度と言わざるをえません。昼間たかしに至っては従軍慰安婦否定論の支持者です。こうした人間たちと一緒に表現の自由を訴えることは大きな問題があります。つまり方法論のちがいいぜんに最初から両者が一緒にやれるとはとうてい思えない。もし一緒にやれないのならば、異なった立場からそれぞれ運動をおこなっていく、ということになります。これは極めてあたりまえのことです。
 ところが、後者はなぜか、前からやっていたわれわれに挨拶に来るべきであると言わんばかりに、前者に対して先輩風を吹かせ、方法論についてのあげ足取りをしています。「緊急ネットワーク」には、今回の問題ではないとしても、議員へのロビー活動を多く行い、一定の成果を挙げてきたひとたちも参加しています。にもかかわらず昼間・山本が、自分たちこそが熟達したロビー活動家なのだと確信している様子は、見ていて痛々しいくらいに思えます。



4.

 さらに問題なのは、昼間らに便乗するかたちで、「緊急ネットワーク」の特定個人への攻撃・誹謗中傷をおこなっている者が複数いるということです。まず、かれらは昼間らがネットにあげている情報を検証ぬきに「事実」として引用し、これに依拠することで、緊急ネット側の個人を一方的に攻撃しています。このことについての反省は、現時点でもなされていないようです。しかも、かれらのなかには、今回の問題とは別の出来事をもちだして、みずからの一方的な事実認識と価値判断にもとづく非難をあびせた人もいます。わたしたちはこの界隈とは近い関係にいるものとして、この事態をとても問題だと思います。



5.

 さらに、今回反都条例緊急ネットワークに対して行われたバッシングは、政治表現の方法論を勝手にひとつの型にはめようとするものでもあります。ロビーイングに際してアポイントメントを取ることとか、都庁内での表現・賛同募集活動の規制は、いった実在するのでしょうか? また、あったとして、それは正当なものなのでしょうか?
 もちろんヘイトスピーチなどはどのような形をとるのであれ容認されるべきではありませんが、それはヘイトスピーチだからであって、表現形態の問題ではありません。
 直接意見の違いを表明するのではなく、そのような恣意的な「ルール」におんぶした形での対立者へのバッシングは、これからの社会運動を構想する上でも、危険な兆候であるとわたしたちは憂慮します。




 わたしたちは、昼間のような歴史修正主義者や山本のようなご都合主義者についてはしっかりと批判し、改まらないようであればかれらと敵対的な関係をもつこと、あるいはそのむねを公的に表明することを、友人たちに呼びかけます。
 わたしたちは緊急ネットに属しておらず、代弁者でもなく、個々には意見の違いもあります。また、運動の具体的現場において何がおこなわれたかを詳細に把握しているわけではありません。しかし、上記のことはインターネット上だけで、もっといえばamamako氏がまとめたtogatterを見るだけで言えることです。
 代弁としてではなく、不当なことを目撃した一個人たちの責任として、わたしたちは以上のことを訴えたいと思います。なお、代弁ではないと断っていても、バッシングを批判する者が少数にとどまればまるで代弁であるかのように見えてしまうかもしれません。そうならないためにも、あなたの、あなたなりの意見を公に表明することを呼びかけます。
(2010年12月23日)





呼びかけ人

*1:以下、「緊急ネットワーク」と略記。

2010年ベストイレブン

年末ということで、お待ちかねベストイレブンの発表です。

      早見沙織     金元寿子
      (スタドラ等)   (イカ娘)
  名塚佳織     小見川千明  伊藤かな恵
  (アマガミSS)   (それ町)   (イカ娘)
           中原麻衣
           (ざくろ)

花澤香菜   渡辺明乃   悠木碧   阿澄佳奈
(AB等)     (俺妹)    (それ町)  (アマガミSS)
           佐藤利奈
           (えむえむ)

最終クールが神だったといわざるをえない。

あの人気番組に出演してきたよー

あの世界中のオタクたちが一生に一度は出演したいと願っている、常野雄次郎さん司会の「オタクの部屋」に出演してきました。
http://www.youtube.com/watch?v=Flahx_lkLR8&feature=recentu
常野さんといえば、「リアル左翼TV」などのオバケ番組を多数抱え、「視聴率1億%のサヨク」の称号を持つ人気司会者。そんな番組に出れただけで光栄です。

番組では、「東京都青少年健全育成条例改正案に反対する緊急ネットワーク」の声明と行動をきっかけとして明らかとなった、反表現規制運動における諸問題について批判させていただきました。

なお、番組を見るうえで注意してほしいのは、ぼくも常野さんも、誰の代弁者でも代理でもないということです。ぼくは今現在、緊急ネットに所属していないし、所属している人とこの件に関して直接連絡をとったこともありません。ただ個人として、緊急ネットに対するもろもろのバッシング*1に怒りを覚え、またその中で行われたある暴力的行為について、けして許してはならないと考えたので、そのことを自主的な判断と責任において表明した、ということです。

*1:もちろん、ブコメやコメント欄を見るとわかりますが、圧倒的多数は支持の声であって、一部の反規制派がバッシングしているだけではあるのですが

ペットボトルを置いて

■12.4排外主義デモに抗議した「黒い彗星」の不当逮捕にかんする声明(6日に釈放) 
http://livingtogether.blog91.fc2.com/blog-entry-83.html#cm
YouTube - 12.4 黒い彗星@渋谷
http://www.youtube.com/watch?v=qvdXPdxFjt8

 12月4日については、彼とは別のカウンター行動を行っていたのだが、自分達は警察に阻まれてうまくいかなかった。このような不当逮捕があったことは後で知った。
 想像力の問題である。
 幾度と無く街頭にヘイト・スピーチを撒き散らし、外国人を威圧し、昨年には小学校さえ襲撃した排外主義の集団に、一人の韓国籍の青年が抗議を行った。彼は、バナーを持ち、在特会のデモの前に立とうとした。たちまち複数の人間が彼に襲いかかり、その後、彼は集団リンチにあった。
 映像には、排外主義の暴力がはっきりと映し出されている。それは彼を病院送りにさせるほどのものだった。映像には、警察も映っている。警察は何をしたか?排外主義の暴力を放置し、バナーを広げて抗議しようとした韓国籍の青年のほうを逮捕したのである。
 少しの想像力があれば、こんなことはあるはずがない、あってはならない、と思うはずだ。しかし、そのありえないことが起きたのだ。まさに「さかさまの世界」である。青年は集団で襲いかられ、リンチされるにあたって、本能的な防衛行動に出たかもしれない。しかし、はっきり言おう。だからどうしたというのだ?この圧倒的な排外主義の暴力を見て、なお青年がその中でどのような抵抗の仕方がありえたか、が中心的問題だと考えるべきなのだろうか。そんなわけはない。少しの想像力があれば分かるはずだ。
 さらにいえば、警察は彼を逮捕してから病院へ搬送するにあたって、数時間にわたって放置しているのである。あたかもこの国が治安維持法の時代に戻ったかのようだ。ちなみに、許可証が無いというだけで入管によって劣悪な環境に収容されている外国人たちは、医者にかかることさえできないこともある。在特会の排外主義暴力は、こうした日本国家の排外主義政策によっても正当性を与えられているのだ。
 さかさまの逮捕を引き起こした第一の責任は、もちろん警察に帰せられなければならない。だが二番目は?それはもちろん日本にある。もっといえば、日本の市民社会にあるのだ。在特会の排外主義を放置し、「やがて自滅する」「彼らも疎外された人々なのだ」などと理由をつけ、直接に対峙することを避けてきた市民社会の側に。仮に上記の解釈が正しかったとしても、排外主義の集団は、まず街頭の市民によって包囲されなければいけないし、排外主義や差別的な言論は、市民社会が自ら追放しなければならない。

 もう一度映像を見てみよう。この映像で、一番見るべきポイントはどこだろうか?排外主義の暴力が行われていることだろうか?青年の抗議行動はバナーを持ちデモの前に立つことであって、けして暴力的に襲い掛かることだったわけではないことの確認だろうか?確かにそれも重要かもしれない。しかし、一番見なければいけないのは、彼がペットボトルを道端に置き、ゆっくりとデモのほうに向かうその瞬間ではないだろうか?
 
 今こそ、我々がペットボトルを置くときが来たのではないだろうか?
 
デモの前に躍り出る必要は無いし、バナーも持つ必要は無い。ただ、奴らのデモを見かけたら、排外主義に反対、外国人差別に反対と、街頭から一言でもかけるべきなのではないだろうか?反対車線からでもいい。にらまれたらそのまま逃げ出してもいい。とにかく、排外主義と差別は市民社会には必要ないということをはっきりと表明するのだ。「黒い彗星」を英雄視するのではなく、逮捕に抗議しつつも彼の行動に対してもやんわりと「たしなめる」のではなく、皆が最初から「黒い彗星」であったかのように行動する。それこそが、さかさまの逮捕を告発し、彼と連帯する唯一の方法ではないだろうか。

そうだ 文フリへ 行こう (新宿ど真ん中デモもあるよ)

宣伝です。
サークル「文芸空間社」様の雑誌『新文学3』に、『ゼロ年代の想像力』批判を書きました。
http://literaryspace.blog101.fc2.com/blog-entry-455.html
http://literaryspace.blog101.fc2.com/blog-entry-456.html
「『ゼロ想』への葬送――あるいはテンプレだらけの宇野常寛批判」ってタイトルで1万2000字くらい。
以前、宇野批判を書く書くといってそれっきりさっぱりだったので、「なんだよ、結局はてなサヨクは口だけだな」って思ってた人も多かったかもしれませんが、実はここに書いていたんですね。
そうそう、「文芸空間社」って、その都度手伝いが入るとはいえ、じっさいはほとんど松平さん一人でやってる運動体なんですよ!
本当に大変だと思うので、みなさんぜひ買ってくださいね。
 
え、どこで買えるのかって?
みなさん、「文学フリマ」ってイベントを知ってますか?
以前は青山ブックセンターでやっていたのですが、回を重ねるごとに徐々に東京のど真ん中から端っこへと追いやられていったイベントです。
http://bunfree.net/
文学系の同人誌即売会で、もう11回もやっているんですね。
詳細は以下になります。

開催日 2010年12月 5日(日)
時間 11:00開場〜17:00終了
会場 大田区産業プラザPiO
京浜急行本線 京急蒲田駅 徒歩 3分、JR京浜東北線 蒲田駅 徒歩13分)

・エ-13 文芸空間社ブースになります!

というわけで、12月5日、よろしく!
 
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
 
あれ?
 
12月5日・・・?
 
 
新宿ど真ん中デモの日じゃん!!!
 
 

■12月5日14時『沖縄への基地押しつけはおしまい!新宿ど真ん中デモ〜「中国が攻めてくる」なんてありえないよ〜』行きます!
http://d.hatena.ne.jp/hansentoteikounofesta09/20101205
≪WAR is not the ANSWER! 武力があるから戦争になる≫
沖縄への基地押しつけはおしまい! 新宿ど真ん中デモ
〜「中国が攻めてくる」なんてありえないよ〜
12月5日(日)13時:トーク&アピール 14時:デモ出発 ともに新宿東口アルタ前広場にて
※デモをお手伝いしてくれる方を募集します、12時半にアルタ前に集合して下さい。
(呼びかけ)
中国が攻めてくる? 沖縄は「防衛の最前線」?デマ言ってんじゃないよぉ〜!
無人島の近くで船がぶつかった。それだけで日本中が大騒ぎ。「領土を守れ」と叫びながら軍隊を増強して国境に配置する。歴史上なんども繰り返された戦争への道だ。危機をあおり緊張を高めているのは、日本のほうじゃないか!
そもそも基地を押しつけられる沖縄住民の生活はどうなる?米軍基地周辺で一日じゅう鳴り響く銃声や戦闘機の爆音。「防衛」ではなく侵略のための殺人訓練。県外移設の約束を裏切り、県知事選挙後の「辺野古」移設具体化をねらっている日本政府。圧力をかけ続けるアメリカ政府。こうしたすべてにたいする沖縄住民の怒りは少しも変わっていない。
沖縄差別としての米軍基地押し付けも、日本の侵略主義のなごりである「尖閣」問題も、すべて「本土」にくらす私たちが変えていくべきことだ。
11月23日に発生した朝鮮と韓国の砲撃事件でも、「挑発した」とか「された」とか、武器を持ってにらみ合っていれば偶発的に戦闘が起きるのはあたりまえ。そして、また事件海域で米軍の原子力空母がしゃしゃり出て演習を行うという。「世界警察」もたいがいにせーよ。沖縄の基地をこの事件で正当化するなよ。武力があるから戦争になるんだ。
いまの日本の戦争ムードは絶対おかしい! むずかしく考える必要はない、まずはそれを訴えよう。友達を誘い、道具を持ち寄り、音楽を鳴らして、新宿を埋めつくそう。脅威論に踊らされるな、平和を作りだそう。「新宿ど真ん中デモ」へ!
主催:沖縄を踏みにじるな!緊急アクション実行委員会
ブログ:http://d.hatena.ne.jp/hansentoteikounofesta09/  
twitterhttp://twitter.com/domannakademo
連絡先:no.base.okinawa@gmail.com  090−5344−8373(茂木)
出発前トーク:『中国が攻めてくる?沖縄は「防衛の最前線」?デマ言ってんじゃないよぉ〜!』解説/11月28日沖縄県知事選挙の現地レポート/「ヤバスタ音頭」/コール練習&デモ道具について
新宿繁華街を縦断!のデモコース:アルタ前〜紀伊国屋書店前〜明治通り〜アルタ前〜西口大ガード下〜西口商店街〜西口大ガード下〜靖国通り〜アルタ前

 
 文学フリマに参加する人と、新宿ど真ん中デモに参加する人、ぼくはどっちとも仲良くさせてもらっています。両方の立場に場を与えなければいけません。まあ『新文学3』については別のところでも販売する予定があるので、「今ここ」という意味では、なるべくならデモのほうに来てほしいけど、文学フリマもそれはそれで楽しいと思うので、そっちに行く人は行ってもいいんじゃないかな。
 
 
そうそう、それに先立つ12月3日、ニコ生があるらしいよ。
http://live.nicovideo.jp/gate/lv33548107
藤田君には東工大事件という借しがあるので、それを返してもらうことになると思います。うそうそ!これ文字通りリテラルにうそだから本気にしないでね!和やかに議論を深めたいと思ってますよ。
宣伝しておきます。限界小説研究会ってところで、『サブカルチャー戦争』ていう本を出すらしいです。同人誌じゃなくてガチ本らしいので2625円もするのですが、文学フリマの「文芸空間社」ブースで買うと、なんと2000円で買えちゃいます。まあ、なんてお得!20%以上のお値引きです。視聴率20%取るのがどれだけ大変かを考えれば、この太っ腹さが分かると思います。浮いた625円は、蒲田までの往復交通費に使っちゃってください。
そんなわけで、こっちもよろしくー。