軍事のコスト

http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20100103/p1 本題とはずれますが、軍事的合理性なるものをできる限り考慮しないということによって、軍事的活動のコストをあげ、戦争を抑止していこうという思想があります。これは、軍事的合理性についてまったく考えないとい…

帰ってきた事務所別イレブン

一年に一回ぐらいは声優の話をしないと、声ヲタの名がすたる!ということで。 3年前につくった事務所別イレブンが、その後の移籍や若手の台頭などで時代に合わなくなってきているので更新してみた。 声優サッカーについては↓ ■作りかけダイナメンス流声優サ…

民主主義2.0とカール・シュミットの「民主主義」

東浩紀の「民主主義2.0」の議論は、実は朝生を見たぐらいであとは断片的にしか追いかけてないのだけれど、情報をある程度総合するに、彼はルソーの直接民主主義を引用しながらこの新しい「民主主義」のあり方を説明しているらしい。しかし、ぼくにはもう一人…

北海道日本ハムファイターズ5回目2年ぶりのパ・リーグ制覇

やったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!! 優勝だっ!!! 黄金期!!!黄金期!!! うひゃああああああ! えふあい!じーえいちてぃー!!! えふあい!じーえいちてぃー!!! ごごごーっ!!! ごごごーっ!!! ささきいさ…

暴力をいかにして包摂するか

暴力の問題を純法律的問題としてのみ捉える考え方が馬鹿げているのは、むしろその考え方こそが、直接的暴力の本質的問題を過小評価することにつながるからに他ならない。直接的暴力の形態は様々である。警察が振るう暴力だって、当然ながら直接的暴力と呼べ…

つねちゃんが英雄になってしまうという懸念はただのマッチポンプだよ

つねちゃんは、――少なくとも、ぼくのけして長いとはいえない付き合いから言えば――人並みには臆病だ。 警察という保障がありながらも沿道の右翼の罵声には立ちすくんでしまうぐらいには*1臆病だ。 そのつねちゃんが、自らすすんで在特会の暴力に晒されるため…

警察に守られる左翼と「暴力」について

15日、他のはてサの人たちといっしょにデモに行って来ました。詳細は以下のリンクからどうぞ。 http://www.labornetjp.org/news/2009/0815shasin デモについて考えたことを書いてみたのですが、この文章、長いうえに基本的にサヨクの人しか読者を想定してな…

児童ポルノ法(改正案)はとりあえず廃案になったけど・・・

単純に喜んでいる人が多いのに驚く。 「理性的に」法律の問題を指摘していけばいい派(+「表現の自由に紐をつけるな」派)の人は、今回のお流れが「政局」の助けなしにはありえなかったという現実をもっと重く受け止める必要があるのではないか。 もちろん…

公言することに意味がある

http://d.hatena.ne.jp/apesnotmonkeys/20090602/p1 http://d.hatena.ne.jp/apesnotmonkeys/20090607/p1 オタクのコード*1においては、「kanonへのコミットメントを表明するためにことさら他人の尊厳を足蹴」にすることは政治的に正しいわけです。「三次元よ…

ポストモダニズム系リベラルの世界も大変だ

また南京事件で盛り上がってますね。 中国は南京事件を政治利用しているという人がいますが、少なくとも日中国交正常化以降、中国が南京事件に関して「謝罪と賠償」を要求したことは一度だって無いし、毒ガス問題など個別イシューを除けば日中間で歴史認識が…

鳩山だからこそ

別に改憲派の鳩山由紀夫を応援する義理は何もないのですが、党首が鳩山由紀夫になったことで民主党の政権交代は遠のいたという、何を根拠に言ってるのかわからない言説については、選挙特番大好きなわたくしとしては文句を言っておきたいと思います。 事実は…

柴村仁、見下ろす、落語

柴村仁が嫌いである。 いやまあ、本人は「会えばいい人」なのかもしれないが、彼女の書いたものはことごとく嫌いなものが多い。 ぼくが読んだ限りにおいて、彼女の小説のスタイルについては次のような印象を持っている。つまり誰かが死んだこと、または何か…

「通名」について

http://d.hatena.ne.jp/thir/20090414/p1 後輩にいぢめられました。 まあ、「通名」は在日特権であるという議論がいかにばかげているかについてはこちらがよくまっているので、 ■在日朝鮮人の通名が特権だという人は特権の意味がわかってるの? http://d.hat…

NHKスペシャル『アジアの“一等国”』が伝えようとしたもの

お返事がたまっている。ううう。 ■シリーズ JAPANデビュー 第1回 アジアの“一等国” http://www.nhk.or.jp/special/onair/090405.html さて、台湾問題を扱ったこの番組が「反日」であるという理由で問題になっているらしい。確かに、「そのとき歴史が動いた…

「ニートはジャズ」ライブにいったよー

http://d.hatena.ne.jp/asita211/20090401/1238565441 http://d.hatena.ne.jp/sarutora/20090405 雷門の前だったー。 曲も構成も普通に完成されててびっくりー。 かっこよかったよー。 CD自主制作してほしー。ダイナメンスで売るよー。 第二回もいきたいな…

個人と民族主義

■民族主義の問題 http://www.mojimoji.org/blog/nationalism ■民族主義とは別の道 http://www.mojimoji.org/blog/0179 ■民族主義の問題、その2 http://www.mojimoji.org/blog/nationalism2 mojimojiさんの議論は、次のような図式を前提にしている気がします。…

「ホロコースト産業」の何が問題か

「ホロコースト産業」については以下のリンクに要約がある。 http://hexagon.inri.client.jp/floorA6F_hb/a6fhb811.html http://eba-www.yokohama-cu.ac.jp/~kogiseminagamine/20061004NGFinkelstein.htm また、今回この文章を書くにあたって以下の本などを…

もうダメだ

日本のパレスチナ支援運動は「反ユダヤ主義」と紙一重だとずっと思っていた。あの「ナブルス通信」でさえ、フィンケルシュタインを留保無しで肯定的に扱っていた。 でも、現在パレスチナがイスラエルによって圧倒的な暴力にさらされていることを考慮すれば、…

シンティ・ロマにたいする補償

良い論文を見つけたので紹介する。 https://qir.kyushu-u.ac.jp/dspace/bitstream/2324/8287/1/g_housei_p095.pdf 戦後すぐのドイツにおいては、連邦補償法の枠組みにおいて「被害の序列化」があった。ユダヤ人にたいしては手厚い補償がはかられたが、シンテ…

「ホロコースト」は使ってはならないか?あるいは日曜歴史家

「ホロコースト」と無冠詞でいえばふつうナチス・ドイツによるユダヤ人の大量虐殺のことを指し、シンティ・ロマの人々や障害者の虐殺については一般的にはこれを含めない*1。「ホロコースト/Holocaust」という言葉はそもそも、「完全に焼く」という意味のギ…

パレスチナ解放とホロコースト否認の結びつきについて

先日、とある人とパレスチナ問題について話していて、その人は日本における反イスラエルの言説が反ユダヤ主義に結びつくことを危惧していたのですが、ぼくはさすがにそんなバカな話はないだろうと、たかをくくっておりました。 でも、あるんですねこういうの…

ルールと共生

■中3女子「卒業式出たい」 茶髪注意され、教諭にはさみ押し当てる http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/saitama/090314/stm0903141620005-n1.htm 越谷署の調べでは、事件当日、同校は卒業式。午前9時45分ごろ、女子生徒が遅刻して体育館に現れたとこ…

「決断」の暴力に抗する

■思い出話 http://www.mojimoji.org/blog/0159 「バカ」を「シオニスト」に、「疑似科学」を「シオニズム」に置き換える。 mojimojiさんの目指そうとしている方向性については敬意を表したいと思っていますが、その議論は危うすぎると思います。「バカである…

「永遠の嘘」を構成する者

■「村上春樹」を巡る政治 http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/20090217/p1 村上春樹を批判する気はありません。彼は、できる限り倫理的にふるまおうとしたと思います。「リスク」についていえば、さらに踏み込んだ発言・行動を取ったとしても、結局は高い「リス…

「制度」の中の倫理

村上春樹がエルサレム賞受賞記念のスピーチで、ガザ攻撃について言及したそうです。 ■村上氏、イスラエル授賞式で講演 「制度が組織的に人を殺す」 http://www.47news.jp/CN/200902/CN2009021601000122.html 【エルサレム16日共同=長谷川健司】作家の村上…

■「ニートのあした」宣言 http://d.hatena.ne.jp/asita211/20090212/1234430203 働いても「ニート」。 肉を食べても「ベジタリアン」。 スタバに行っても「ボイコット」。 不真面目? いやいや、そんなことはない。 たぶん肉を食べる「ベジタリアン」は、肉…

「政治」を「する」ことと「政治」で「ある」こと

東浩紀のカール・シュミット読解は誤読が多いとずっと思っていた。 例によって速記者が正しければだが、 http://d.hatena.ne.jp/nitar/20081205/p1 カール・シュミット『政治的なものの概念』を何回か取り上げた 何を言っているか 政治は友と敵を分けること…

「未来の被害」という詐術―マイケル・ウォルツァーの「均衡」論批判―

「正戦論」の主張者として知られるマイケル・ウォルツァーは、自ら編集する『Dissent』誌のオンライン版で、イスラエルによるガザ攻撃は「不均衡/disproportinate」であるという議論に対して批判を行っている。 ■The Gaza War and Proportionality http://ww…

「枢軸国」の脱-政治化・通俗化について

■第3章 「第二の罪」――「過去の克服」の難しさ―― http://www.ia.inf.shizuoka.ac.jp/~nakao/thesis/maruyama/M-3.html 1970年代に旧西ドイツで2度にわたり「ヒトラー・ブーム」という社会現象が現れた。その発端の一つが、72年8月、オリンピック開催を間近に…

雇用の流動性をはかれという議論に欠けているもの

「強い」正規社員の保護をゆるくして雇用の流動化をはかれという声がありますが、前提を忘れていると思います。 そもそも、なぜ日本では正規社員の雇用が強く守られてきたかというと、それは貧弱な社会福祉制度とセットでありました。高度成長以来、欧州で行…